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  3. NUREYEV「LEGEND&LEGACY」ヌレエフ-伝説と遺産 (2月10日よりアップリンク吉祥寺・京都)

2022年9月、ロンドンのドルリー・レーン王立劇場で行われた5公演を映画化したもの。とても見ごたえがあった。今からでも観られるので急いでご紹介。超おすすめ。

上野に行かなくても、今をときめくトップダンサーの踊りを観ることができる。
珍しいアリーナ・コジョカルとアレクサンドル・トゥルシュの「ドン・ファン」。
フランチェスカ・ヘイワードのジゼルは、30~50センチは空中に飛んでいた(ように見えた)。
初めて観る踊りもいくつもあった。

冒頭。ヌレエフのモノクロの肖像画の数々。人柄がにじみ出る笑顔にまず魅了される。

ルドルフ・ヌレエフは1961年6月、圧政に反発しソビエト連邦から亡命。史上最高のバレエダンサーとして知られるヌレエフは、国境を越え、世界中の観客にバレエを普及させました。

ヌレエフ-伝説と遺産」公式サイト

歴史は繰り返されるのか。

この作品は、元ロイヤル・バレエ団プリンシパル、ネヘミア・キッシュがキュレーションし、ヌレエフのキャリアにおけるハイライトとなる9つのクラシックバレエの抜粋を、現代を代表する22人のダンサーが演じました。

ヌレエフ-伝説と遺産」公式サイト
1961年、ヌレエフがロシアから亡命できて本当に良かった。

『ヌレエフ伝説と遺産』の公演では、元ロイヤル・バレエ団ディレクターで、自身もヌレエフと何度もコンビを組んでいるモニカ・メイソン女史と、ヌレエフのロシアから西欧への亡命の物語を描いた『ホワイト・クロウ』で監督・出演し、高い評価を得た俳優・映画監督のレイフ・ファインズが司会と紹介を担当しました。

ヌレエフ-伝説と遺産」公式サイト

ヌレエフはそれまでなかった男性のパートを生み出した。バランス良く男女の見せ場を作ったのだ。今までにないものを生み出した人、だから伝説と呼ばれる。

踊りを習っていても、「ヌレエフ版」によく出会う。

ワディム・ムンタギロフは映画の中で話していた。「家は経済的に豊かではなかったが、ヌレエフ財団の奨学金で3年間学ぶことができたので今の自分がある。」「白鳥、海賊・・・ヌレエフ版は、極限の踊りで、死にそうになる。笑」

やっぱりそうなんだ。男性のパートは舞台中を高く遠く飛び回りとてもハードだ。
今回映画を観てわかったが、女性もとても速い動きが多い。バレエってこんなに早く踊っていいの?くらい。全幕に主役だと運動量が半端ないだろうなぁ。スタミナが要る芸術だ。

ダンサーは皆、華があり決め顔がとても素敵だ(歌舞伎と同じだ)。楽しそうに踊って、いい笑顔を見せてくれる。全身で人間の美を表現している。観る人に幸せをくれる。

2月15日、水曜の平日にもかかわらず、12時の回はほぼ満席。物音ひとつなく皆さんが映画にくぎ付けになっているのがわかった。
おすすめ!映画なので安いし、バレエを習っている会員証があれば1,500円で観られる(窓口で購入)。シニア割引もあったかも。
さらに帰りにチラシと同じデザインのA5のクリアファイルをもらえた。ちょっとうれしい。

ロンドンの公演から5ヶ月後には、東京の映画館で観られる有難さを感じた。感謝。
これもいろいろと時代が進んだ恩恵だなぁ。

巷では、ChatGPTだのGoogleに赤信号が灯る現代。
一寸先は闇だからこそ、自分が今やりたくてできることをやろう。それでいいのだ。

“踊るから生きるのだ、生きる限り踊るのだ” ルドルフ・ヌレエフ

ヌレエフ「伝説と遺産」
王子様といえばワディム・ムンタギロフ。笑。美しいナターシャ・マイア

ラベンダーの香りはこちら。入浴で皮膚からマグネシウムを。うちで愛用。

日本赤十字社を通したトルコ・シリア地震救援金はこちら