「生きるとか 死ぬとか 父親とか」(著:ジェーン・スー)など

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最近、ジェーン・スーさんの存在を知ったので著作をいくつか読んでみた。音楽プロデューサー、作詞家、コラムニスト、ラジオパーソナリティ。

まず「闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由」を読んだ。
齋藤薫、柴田理恵、君島十和子、大草直子、吉田羊、野木亜紀子、浜内千波、辻希美、田中みな実、山瀬まみ、神崎恵、北斗晶、一条ゆかりさんを取材した本。
皆さん、道なき道を切り開いてきた。

私はドキュメンタリーが好き。人の人生ほど感動するものはないと思う。楽な人生などひとつもなく、皆いろいろ大変なことを乗り越えている。

柴田理恵さんの話。明治大学卒業後、東京ヴォードヴィルショーに入団した。劇団のために頑張っていたが、ある演目で自分たちは使われずに外から女優を起用されてしまった。そこに文句を言うと、代表の佐藤B作が「劇団は作った者のもの!」と言ったという。
「なるほど」と思い、久本雅美さんらとWAHAHA本舗を立ち上げた。

漫画家・一条ゆかりさんの話。新宿に住み、ひたすらひとりで漫画を描いていたある日、建設会社の営業がやってきて「家をお探しと聞いたのですが。」という。そんなこと思ったこともなかったが、土地を見に車で連れて行かれたり、あの手この手で、ついに東村山に家を建てることになってしまったという。当時の第一勧銀から情報が行ったようだが、銀行にお金を貯めすぎるとそんなことになるらしい。。車で東村山に行くまでに眠ってしまい、距離感もわからなかったらしい。皆さま気を付けよう。
今なら、ネットを調べれば情報はたくさん載っているが当時はネットもなかったからなぁ。

料理研究家の浜内千波さんの話も面白かった。他の料理研究家はぽっちゃりしている人が多かったので、ダイエットしてスリムになったらしい。意外。。


次に「生きるとか 死ぬとか 父親とか」を読んだ。
これはジェーン・スーさんのお父さんを中心に、早くに亡くなったお母さんのこと、それに伴いジェーン・スーさんの人生のことなども書かれている。(2021年にドラマにもなったらしい。)

私より一回り若い彼女は、東京生まれ東京育ち(山手線の中)、父親が商売に行き詰まり家を売った経験がある。父親が子どもの時に終戦。父親から亡くなった母の話や戦争で疎開した話などを聞き、本の材料になっている。

ジェーン・スーさんは、レコード会社に就職後、Zoffの商品企画や店舗施策を経て、父親の会社を立て直すべく入社したがその時にはすでに実家の土地建物は人の手に渡っていたという。
彼女もまた、山あり谷ありの人生なんだなぁ。

父親はモテる人だったらしい。80いくつになった今でも女友達が何人もいるらしい。笑
父親は商売でスッカラカンになってしまったので、ひとり娘のジェーン・スーさんがお金の面倒も見ているらしい。そこがすごい。ひとごとながら彼女が売れっ子になって良かった良かった。

私も、結婚して家を出てからだが父親の建設会社が倒産し、東京(山手線の外)の実家を売った経験があるので多々共感。時代の変化の中で商売を長く続けるのは大変なことだ。
(だから私は結婚相手はサラリーマンと決めていた。息子達にも起業は絶対にすすめない。笑)


この本を読んで、久々に亡くなった父が夢に出てきたのだった。

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